笹山の水場まで

2019/08/12(月)

14~15日にクラブのY君とテン泊で笊ヶ岳を計画して準備をしてきたが、台風10号の速度が遅くて無理だろう。今日はY君と奈良田の湖畔でテント設営練習と、急坂の激登りを体験するため笹山の水場までピストンした。標高差773mをコースタイム3時間以内を目標に登り、水場の確認と幕営地を探す。急坂に喘ぐこと42分で山の神に着く。今にも朽ちそうな小さな社には一番搾りが供えられ、真新しい紙垂が付けられいる。地元の人が大切に護っている様子が感じられる。次のチェックポイントは1344m地点の尾根が直角に曲る場所で、下山時に枝尾根に迷い込む恐れがある。86分、倒木とロープで厳重にガードされた尾根の合流点に着く。確かに地形的には真っ直ぐに下ってしまう所だ。本線はやや鋭角気味に右折(下り)になる。ここでデジタルウォッチの高度計を補正する。あと260mのアルバイトだ。有り難い事にここから傾斜が緩くなり、アセビのトンネルが続く頃は一息つける。やがてブナの木に水場入口を示すプレート(写真)が現れ、本日の激登りが終わった。水場へは南にトラバース気味に緩やかに下る。踏み跡は途中から薄くなるが、ペンキを拾いながら約10分で小さな沢音が聞こえて来た。このコースで唯一の貴重な水場は、水量は少ない(300cc/30s)が冷たくて美味い南アルプスの天然水が湧いていた。近くに幕営適地も見つかり、ゆっくり昼食とコーヒーを淹れて過ごした。
奈良田湖09:00~笹山水場11:40 2+40
笹山水場12:50~奈良田湖14:30 1+40 FT

実践トレーニング

2019/08/11(日)

週一の湯村山トレーニングで体力は格段に向上した積もりでも、3日前の編笠山では暑さを理由に納得の歩きができなかった。仕事も忙しく疲れもピークだから休養が必要にも思えたが、今日は「山の日」実践トレーニングでもっと強くなりたい。目指すは赤岳(2899m)美し森の駐車場を起点に県界尾根(標高差1430m)を登り、下山は真教寺尾根を戻る一般には1泊2日のコース。登りの標準タイムは5時間、目標を3時間30分に設定して編笠山の雪辱を期す。暑い時期のロングコース、途中に水場が無いからドリンクやお茶など4リットルと、食料や道具一式でザックは8kgになった。いつものようにスタートから飛ばす。誰にも会わず小天狗70分、この先2グループ4人を追い越して大天狗120分、下山してきた男女と言葉を交わす。天気は霧で視界はないが涼しくて快調だ。核心部入口155分、ここでヘルメットと革手袋を着ける。この先はクサリと梯子が連続する急峻な岩場で落石多発地帯、数年前にも女性が亡くなっている。幸い上部に登山者がなく心理的には楽でも、危険個所は出来るだけ速やかに通過したい。しばらくは呼吸を整える暇もなく腕力も総動員してのクライミングが続く。やがて正面に頂上小屋が見えてくるとゴールは近い。デジタルウォッチは決めていた小屋の玄関前で押した。3時間30分3秒。山頂は大変な賑わい(写真)南峰から北峰と横岳、硫黄岳が霧の切れ間に見えた。真教寺尾根は花が多い。2316峰で昼食の後は、静かな森をのんびり下った。
美し森07:15~赤 岳 10:45 3+30(県界尾根) 3.30.03 
赤 岳11:05~2316峰12:20 1+15(真教寺尾根)
2316峰12:45~美し森14:45 2+00 FT

夏山は早めの行動を

2019/08/08(木)

長かった梅雨が明けたら一気に真夏に突入して、甲府は連続10日の猛暑日が続き午後3時頃の発雷が日常になった。昨日は北岳の稜線で21歳の男子大学生が雷の直撃で亡くなる痛ましい事故が発生してしまった。自身も同じ20代前半の盆休み、友人と白峰三山縦走を計画し稜線を歩いたが、間ノ岳に到着した時点で周囲に湧き立つ積乱雲に恐怖を感じ農鳥を断念、北岳山荘に逃げ帰った思い出がある。幸い落雷は遠くで済んだが、夜はテントごと吹き飛ばされそうな強風が吹き荒れた。夏の高山では一日の中にすべての気象現象が起こるのが普通で、一番の脅威として雷が発生する。さて今日は午前中に時間が出来たので、涼しい森でトレーニングと思い編笠山(2524m)に登ることにした。登山口の観音平(1580m)から標高差944mを2時間で登り午前中に下山する計画。いつものようにスタートから飛ばす作戦だが、涼しいはずの森の中は無風で暑く早めに給水をとる。雲海展望台39分は休まず通過する。先行者を次々に追い越して頑張ると標高の上昇と共に暑さは和らぐが、アブがうるさい。押手川81分は大幅に遅いが2分だけ休む。ラスト1ピッチがこのコース一番の急坂になるが、森林限界近く、遠く北アルプスまで展望が開けて気分は良い。目標を12分も超過しても、天然クーラーが快適な山頂からは南八ヶ岳の主峰群(写真)を一望に大満足。飛び交う赤トンボには立秋を感じた。
観音平07:00~編笠山09:12 2+12 2.12.08
編笠山09:30~観音平11:55 2+25(青年小屋経由) SC