爽快な冬の洋上飛行

2005/12/25(日)

毎年の事だが、この時期は休みが取れない忙しい日々が続く、ただ幸いな事に山は吹雪、空は強風で、落ち着いて仕事に専念できる。平日は6時前に眼が覚めるのだが、日曜日で気が緩んだのか、疲れが限界なのか、8時まで朝寝坊してしまい、明るい日差しと、いつもと違う静けさ (無風 )に飛び起きる。すぐに天気図をチェックすると、等圧線の間隔も開いて、一時的だが冬型の気圧配置が緩み、太平洋側では穏やかな冬晴れを予報している。大島空港に予約の電話を入れるが、すでにエプロン(駐機場)は満杯で、仕方なく着陸しないフライトプランをファイルして出掛ける。車だと3時間は掛かる静岡の海も、離陸から20分で駿河湾にでる。 沼津から伊豆半島を横切り、会社勤めをしていた頃、車で5時間も掛けて通った湯河原の研修センターを飛び越し、真鶴岬から相模湾にでると、湘南の海岸線に江ノ島が良く見える。写真は、城ヶ島上空2250mから三浦半島を見下ろす。横須賀とその先に横浜が、さらには房総半島の海岸線が膝に置いたチャート(地図)と同じ形に広がり、冬の洋上ならではのクリアーな視界に爽快な気分に浸る。
双葉13:45~双葉15:45 2+00 (韮崎6:00 -7.4℃)

山を歩く、山を飛ぶ

2005/12/04(日)

好きな山の一つ金峰山、富士見平小屋から約2時間、長い樹林帯を抜ける真夏の午後、右手に足元が深く切れ落ちた断崖絶壁が現れる。その谷底から吹き上げて来る風は猛烈に強く、汗が絞れる程のシャツを瞬く間に乾かしてくれた。だが、同時に上空には積乱雲を発達させていて急速に空が暗くなって行く。この後、どんな目に遭ったか? 山をやる者には容易に想像が付くだろう。そんな思い出のある山々を晩秋の11月に空から訪ねてみた。写真は、千代ノ吹上(2497m)夏の午後、甲府盆地に吹く強い南風が収束して岩壁にぶつかり、強い上昇気流を生み出す。中央の背後に五丈岩、岩稜の左(長野県側)には緩やかなハイマツ帯が広がり、ガレた右(山梨県側)とのコントラストが美しい。