危うきに近寄らず

2005/06/26(日)

南海上に停滞していた梅雨前線は、雲の形も崩れ活動は急速に弱まっている。ロングフライトの期待を胸に、いつもより早目に飛行場に向かう。機体はベストコンディションだが、ウェザーチェックで問題が発生する。目的地の中国地方の天候は良好なのだが、経路上(岐阜~琵琶湖)の視程が極端に悪い迂回ルートの北陸や東海地方も同様で、海岸沿いはさらに悪い。有視界飛行の小型機に取って視程不良は大きなストレスで、時には悲惨な事故も誘発する。無理は禁物「危うきに近寄らず」だ。ロングは梅雨明けまで待とう。写真は、諏訪湖上空1350mにて、右上の対岸に霞む岡谷市。練習生時代から通い慣れたルートだが空港周辺の視程は7km、対空警戒に神経がすり減る。
双葉10:33~松本11:03 0+30
松本12:26~双葉13:11 0+45

グライダークラブの朝

2005/06/12(日)

雲の切れ間に青空と南アルプスの山なみが見える梅雨の中休み、所属するグライダークラブの訓練に参加した。集合時間の8時30分、飛行場には県内外から8人のグライダー乗りが集まった。降水確率も低く、上昇気流のコンディションも良さそうなので、単座機と複座機の2機体制で訓練の準備に取り掛かる。格納庫から機体を出し、ショルダー(滑走路脇の芝地)で点検作業が始まる。写真は、出発前の機体の外部点検、チェックリスト(点検項目表)に従い細部まで漏らさず確認して行く。手際よく淡々と進められる作業と並行してパイロット達の期待と緊張感も高まって行く。間もなく、互いの安全フライトを誓い、一日の訓練が始まる。

練習機ファルケ

2005/06/05(日)

練習機に求められる最も重要な条件は、パイロットの技量不足を如何に機体がカバーしてくれるかだろう。そんな意味の、懐(許容範囲)の広さを持つ「練習機ファルケ」でエンジントラブルを想定した、EMR/TRNG(緊急操作訓練)を行なった。着陸進入速度が遅い(90km/h)ので、判断(考える時間)には余裕が有るが、やはり低高度でのタイトな旋回は、ストール(失速)に対する緊張感が高まる。 写真は、双葉サービスエリア上空600m(対地250m)を上昇中のコックピット。操作がシンプルで、操縦に専念し易い設計になっている。ファルケは、飛ぶ事の楽しさ、喜びを与えてくれる最高のベーシックトレーナー生涯の友として長く付き合って行きたい。
双葉11:32~双葉12:07 0+35